【警告】リース車の「また貸し」は名義変更違反?強制解約を招く転貸のリスクと法的真実

「毎月のリース料が重いから、誰かに貸して補填しよう」 「使っていないリース車を親戚に譲りたい」
一見、効率的な活用に見えますが、リース車には「所有者」と「使用者」という厳しい区別があります。リース会社に無断で車を誰かに貸し出すことは、単なるマナー違反では済まされません。最悪の場合、数百万円単位の一括請求が届くこともあるのです。


1. 登録上のルール:「使用者」はあなただけ

自動車検査証(車検証)を見てみてください。そこには2つの名義が記されているはずです。

  • 所有者: リース会社(信販会社)
  • 使用者: あなた(または自社)

自動車登録制度において、「実際に車を使っている人」と「車検証上の使用者」は一致していなければならないという原則があります。無断で他人に長期的に貸し出すことは、この「登録の正確性」を損なう行為であり、道路運送車両法違反に問われる可能性があります。


2. 契約上のルール:転貸は「絶対禁止」

ほぼすべてのリース契約書には、「第三者への譲渡・転貸の禁止」が明記されています。
もし無断で貸していることがバレた場合、以下のような計算式で恐ろしい請求がやってきます。

【強制解約時の請求イメージ】

一括請求額=残りのリース料全額+残価+違約金+事務手数料

リース会社は、誰がその車を運転しているかを「保険の更新」や「メンテナンスの履歴」「駐車違反の通知」などを通じて把握する術を持っています。


3. 事故が起きたら「人生終了」レベルの損害に

登録上の使用者と実際の利用者が違う状態で事故が起きた場合、任意保険が適用されないリスクが非常に高いです。

  • 保険金が支払われない: 契約違反の転貸とみなされれば、数千万円の賠償をすべて個人で背負うことになります。
  • 所有者(リース会社)への賠償: 車が全損した場合、車両代金もリース会社に弁償しなければなりません。

4. 「名義変更すればいいのでは?」の誤解

「じゃあ、友達の名義に変更すればいいじゃない」と思うかもしれませんが、リース期間中の名義変更(使用者変更)は、原則としてリース会社の承諾がない限りできません。

  • 承諾の壁: リース会社はあなたの「信用」を元に契約しています。他人の信用を審査し直す手間やリスクを嫌い、基本的に承諾しないケースがほとんどです。
  • 契約の引き継ぎ: もしどうしても譲りたい場合は、リース会社指定の「承諾書」を取得し、正式な「契約承継手続き」を行う必要があります。

5. 行政書士に相談するメリット

どうしても車を譲らなければならない事情がある場合、独断で進める前にプロに相談しましょう。

  • 契約書の精査: 現在の契約内容で、どのような条件なら使用者変更が可能かを確認します。
  • 名義変更のアドバイス: 正当な理由(転勤、病気、相続等)がある場合、どのような手順で名義変更を進めるべきかアドバイスします。
  • 適正な手続きの代行: リース会社の承諾が得られた後の「使用者変更登録」を正確に行い、法律違反の状態を解消します。

まとめ:リース車は「借り物」であることを忘れずに

リース車は、あくまでリース会社から「あなたにだけ」貸し出されたものです。無断での転貸は、自動車登録のルールを乱すだけでなく、あなたの経済的信用を根底から壊すことになりかねません。
「どうしても車を誰かに使わせたい」 「リース車の手続きを放置してしまっている」
そんな不安がある方は、まずは現状を整理するために当事務所へご相談ください。法的に正しい解決策を一緒に探しましょう。

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
自動車専門の行政書士
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