トラックの「最大積載量」が変わる?架装・構造変更をする前に知っておきたい計算のルール
「仕事の効率を上げるために、トラックにパワーゲートを後付けしたい」 「荷台の床を鉄板張りにして補強したい」
こうしたカスタマイズ(架装)は、現場の強い味方です。しかし、ここで注意しなければならないのが「最大積載量の減少」です。
良かれと思って行った改造のせいで、「思っていたほど荷物が積めなくなった」「知らずに過積載で違反してしまった」というトラブルが後を絶ちません。今回は、架装と積載量の切っても切れない関係を紐解きます。
1. 最大積載量が決まる「引き算」の公式
トラックの最大積載量は、単純にメーカーが「〇トン」と決めているわけではありません。以下の数式によって算出されます。
最大積載量=車両総重量 (GVW)−(車両重量+乗車定員×55kg)
ここで重要なのは、「車両総重量(その車が耐えられる全体の重さ)」は基本的に変わらないということです。
つまり、クレーンを載せたり荷台を重くしたりして「車両重量」が増えれば、その分だけ「最大積載量」はダイレクトに減ってしまうのです。
2. 積載量が減る「よくある架装」の例
具体的にどれくらい減るのか、イメージを掴んでおきましょう。
- パワーゲート(テールゲートリフト)の設置: 約200kg〜600kgの減少
- クレーンの後付け(ユニック等): 約1,000kg(1トン)以上の減少
- 荷台の床鉄板張り: 約100kg〜300kgの減少
- 大型工具箱の設置や鳥居の補強: 数十kg〜百数十kgの減少
「たかが数百キロ」と思うかもしれませんが、この減少によって、これまで運べていた資材が一度に運べなくなり、配送効率が大幅にダウンしてしまうリスクがあるのです。
3. 「構造変更検査」を受けないとどうなる?
架装によって車両の重さや長さ、高さが変わった場合、原則として「構造等変更検査」を受け、車検証を書き換える必要があります。
これを怠ると、以下のような事態を招きます。
- 車検に通らない: 次回の車検時に「不適合」となり、公道を走れなくなります。
- 過積載の温床に: 車検証上の積載量が減っていることに気づかず、以前と同じ感覚で積み込むと、意図せず「過積載」となり、警察の取り締まり対象となります。
- 保険の不適用: 登録内容と実態が異なる車両で事故を起こした場合、任意保険が支払われない可能性があります。
4. 行政書士がサポートする「賢い架装」の進め方
新車購入時だけでなく、既存車両の改造においても、行政書士は「書類のプロ」としてお役に立ちます。
- 事前計算(シミュレーション): 「このパーツを付けたら積載量は何キロ残るか?」を事前に計算し、業務に支障が出ないかアドバイスします。
- 構造変更書類の作成: 改造内容を正確に証明するための図面や計算書の作成を代行します。
- 減トン・増トンの手続き: 車両のスペックを最大限に活かすための登録手続きをサポートします。
特に、中古トラックを購入して自社仕様に作り替える場合などは、登録前にプロのチェックを入れることで、後からの「こんなはずじゃなかった」を防ぐことができます。
まとめ:その改造、積載量は大丈夫ですか?
トラックの架装は、利便性と積載量のトレードオフです。大切なのは、「改造の結果、法的にいくら積める車になるのか」を正確に把握すること。
当事務所では、運送業・建設業の皆様の車両管理を、登録手続きの面から全面的にサポートしています。
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